カナダ日系史「Gateway To Promise」翻訳チーム近況-4-


トロントの物書き仲間で発行している年4回の文集「華やぎ 冬号」
今回は取り組み始めた翻訳の大プロジェクトについて書いた




仲間の1人で絵の上手な人が表紙を担当

心意気が力になって・・・


「あ〜、またやっちゃったっ〜!」「変わらずに身のほど知らずのオッチョコチョイ!」と言った声が頭の中を交差し、せめぎあっている。

と同時に、“You may say I’m a dreamer, but not the only one” ”It always seems impossible until it’s done”など、今までに何度も力を与えられた言葉に今回も後押しされている。言わずと知れたJohn Lennon Nelson Mandelaの言葉である。

私の周りで、すでに“この事”について知って下さる方は多いのだが、これはビクトリアに住むあるカナダ人夫妻の書いた日系史『Gateway To Promise』という本を、日本人翻訳者を募って和訳し、世に送り出そうという膨大なプロジェクトの話である

ちびっちゃ〜いフォントで書かれた、400頁にもなる大判の分厚い本。この構想を頭の中で考え始めたのは、昨年の夏に著者であるスウィッツア夫妻(Ann-LeeGordon Switzer)に出会った直後のことであった。

いつものようにある日ポツンとアイディアが浮かび、それを徐々に膨らませ、そしてある時パ〜ン!と弾けるように行動に移す・・・。今回で4度目になる。

遅々とした歩みながら、今そのプロジェクトが一歩一歩軌道に乗り始めているのだ。嬉しいと言えばこよなく嬉しいのだが、自身の体力や気力が、年前の67歳で書き上げた『日本人の国際結婚〜カナダからの報告〜』の時と比べ大変に違うことを嫌が上にも実感させられている。

あの時は徹夜して物を書き、翌日は身だしなみをちゃんと整えて日本語教師としてほぼ週5日間トロントのダウンタウンに出かけていた。その当時と一つ同じなのは、そのために今も「やることが山のようにある日々」であるが、もう徹夜はとても無理。たった数年前のことなのに・・・。
 
私は外見に似合わずひどく神経質で、「岸惠子に勝るとも劣らぬ不眠症」(笑)。体はトコトン疲れているのに少しでも気になることがあると、ベットに入っても長いことtossing & turning aroundなんてことが珍しくない。
眠れなかった翌日の辛いこと!


さて今回のプロジェクトは一年を掛ける予定で、来年の日本人移住140周年を記念して出版を実現したいと計画している。今まで私が書いた本と今回との共通点は、処女作であった『カナダ生き生き老い暮らし』を除き、一般受けしないとても狭い読者を対象にしていることである。

「こういう本を読みたかった!」と言ってくれる人にはこよなく役立つのだが、バカ売れするなんてことは、自慢じゃないが、天地がひっくり返ってもありえない。

とは言え、この内容はすでに出版されている日本人移民史、例えば新保満氏の「石をもて追わるるごとく」、工藤美代子氏の何冊かの写真婚関連の話、ジョイ・コガワ氏の日系人の排斥に絡む物語などのどれとも一線を画しており、初期の日本人移民がまず踏んだ西海岸に焦点を当てているのが興味深いのだ。

英語の原本に加え日本語訳本があれば、“後世に残るカナダの日系史を語る一冊“になることだけは確かだと自負している。

集まって下さった翻訳者15人の中には、それを生業(なりわい)にしている専門家もいる。もし仕事として請け負えば翻訳代は必ずや入るものを「最悪の場合は”labor of Love”ですが・・・」の呼びかけに「それでもいい」と言って下さるのだ。
今の私には彼らのその心意気が何よりの力になっている。


27日には拙宅に著者夫妻を招き、翻訳者たちとの初会合を開いた。華やぎメンバーのKA.美智子さん、訪日中やスケジュールが合わなかった方2人、加えてトロントから日本、そして今はマニラの国際交流基金に赴任中の石田氏の4人以外は、この会合のためはるばる本土のバンクバーからこの島に来て下さった。

大鍋にまるで学校給食のごとく大量のカレーを作り、またトロントで知り合った二世のトシさん仕込みのレモンパイのデザートを焼いての会食。慌しかったが、充実したミーティングで成果は大だったと思う。

当地の日系人クラブ(Victoria Nikkei Cultural Society)からのgrantが翻訳者たちの原本購入代に廻せたのは嬉しいし、後はNAJCNational Association of Japanese Canadian)のgrantをねらっており、本の印刷代を賄ないたいと切望している。

また上記のコダマ・トシさんは、西海岸で暮らしたご自分の過ぎ越し方の歴史と絡み合うこともあり、このプロジェクトに感動し寄付まで送って下さり、支岐翠さんからの志も受けている。

今の私には病気になる贅沢が許されない。何とかしてこの一年体力を持たせなければならないと必死で、週2回づつのヨガ、タイチ、早足の散歩に力を注いでいる。




今ビクトリアは早春の花の真っ盛り


ピンクの椿の後ろには赤の椿も見える





 



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